フルートの音色を安定して響かすことができるようになるために、ロングトーンは大切なトレーニングです。
ここではフルートのロングトーンの大切さと、練習方法やコツについて述べていきます。
ロングトーンとは
楽器のロングトーンにはひとつの音を長く伸ばすという意味があります。
ロングトーンのトレーニングをすることで、良く響く豊かな音を出すことができるようになります。
演奏にロングトーンが大切な理由
フルートで長いフレーズを演奏する場合、音が途中で切れないように滑らかに繋げなくてはなりません。
しかし、途中で息が切れてしまったら、フレーズの終わりまで音を繋げて演奏することができなくなります。
このようなことが起きないように、息を一定のスピード、量、圧力で吹き込む必要があります。ロングトーンによってその力を身につけることができます。
ロングトーンの練習方法・初心者編
まず、フルートの初心者の方向けにロングトーンの基礎的な練習方法を紹介します。
- フルートを正しい姿勢で構えます。
- メトロノームを60のテンポに設定します。
- ここでは、低音のシ♭(B)の音を使って説明していきます。
- ロングトーンの練習で使う音はご自身の出しやすい音で構いません。
- メトロノームの音に合わせながら、低音シ♭(B)の音を4拍伸ばす。
- 次に4拍休む。
- 手順の4、5をしばらく繰り返し練習します。
ロングトーンの音を出し続けるコツ
音が出ているときに次の3点を意識して気をつけることで、きれいなロングトーンを続けることができます。
- 息が最初から最後まで安定して一定の強さで吹けているか
- 口の形(アンブシュア)が変わっていないか
- アンブシュアの角度が動いていないか
ロングトーンを練習する際は、上記の3点に注意しながら練習して下さい。
ロングトーンの練習方法・上級者編
ロングトーンの練習は初心者のみならず、上級者になっても行い続けられる奥の深い練習です。上級者の方は、次に紹介する少し難易度の高い練習方法を是非参考になさって下さい。
- フルートを正しい姿勢で構えます。
- メトロノームを60のテンポに設定します。
- テンポ60で何拍を目標にするか決めます。
- ♪拍の目安
はじめは20を目安に、その後は少しずつ拍数を増やしていきます。
- ♪拍の目安
- ロングトーンの練習はどの音を使っていただいても構いません。
- はじめに低音のシ♭(B)を使って音を吹き伸ばします。
- シ♭(B)が安定して吹けるようになってきたら、ひとつ上の音ド(C)、次にレ(D)→ミ♭(Es)→ファ(F)→ソ(G)→ラ(A)→シ♭(B)と順に音をひとつずつ上げて、同じように目標の拍まで伸ばします。
◎上級者向けのロングトーンの練習は大変苦しく、きついトレーニングですが、美しい音を出すために欠かせない練習ですので、楽をしないよう、1拍でも長く安定した音が伸ばせるように努力して下さい。
地道な練習は、必ず皆さんの音の変化となってご自身に返ってきます。
是非、練習のはじめにはロングトーンの練習を取り入れて日々頑張って下さい。
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